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【勝て!菌に】 |
ここ数年、日本茶の人気復活には目をみはるものがあります。これまで、身近すぎてあまり光を浴びることがなかった日本茶ですが、ホッとする味覚の面だけではなく、その薬利作用が健康面からのアプローチを可能にしているのです。
そもそも、日本茶の研究が本格的に始まったのは、80年代に入ってから。ある大学の先生が、ひょんなことからお茶をコレラ菌にかけてしまい、その菌があっという間に死滅したのがきっかけだったといいます。この出来事に身震いした教授は、抗菌作用のあるお茶の化学物質を「菌に勝て!」と願いを込めて、「カテキン」と命名しました。その後のカテキンの知名度は、今日ますます上がる一方です。
そういえば、お鮨のあとの「あがり」は、消毒作用があると聞きますが、これが江戸時代からの習慣だったことを思うと、昔の人の知恵には本当に頭が下がります。
「勝て!菌に。」これ、嘘のような本当のお話。刺激的で、なんだかほのぼのします。