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【服茶(fukutya)】
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お抹茶を頂くことを服茶といいます。「二服点で」、「どうぞご自服を」というように、茶を数えるときには「服」の字を当てるのが通
常です。二日酔いに効き、パッと目が覚める作用があるので、古くは薬と同じように使われていました。「服」の字には色んな意味がありますが、喫茶には「体内に吸収する」というのが適当なようです。
服茶の前に食べるお菓子は、またいっそうにお抹茶のうまみを引き出します、なにより口の中に広がる甘みは疲れを補ってくれますし、脳の働きを活性化してくれます。ほんのちょっとでも口にしておくと、随分と茶がうまく感じられるものです。
点てられた茶を手にしたら、そこに精神を集中するように心がけてみてください。いつも走りつづけている日常に、句読点をいれましょう。茶碗の肌目、濃い緑色、はなをくすぐる香を楽しみます。5感を意識することこそ、茶の醍醐味です。
最後はぐっと一服、「ほっ」。あとは体中に気が満ちてきます。